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圓朝祭 二日目@みらい座いけぶくろ

毎年恒例の圓朝祭。
去年は有楽町だったので、のんびり有楽町で買い物していたら、今回は池袋!
待ち合わせ場所を間違えました(^^;
いやー、もう少しで遅れるとこでした(^^;;;


■「自家用車」:桂枝太郎
歌丸さんのお弟子さん。前の名前は「花丸」と言ったそうですが、枝太郎を襲名したそうです。
本題は、先代の枝太郎の創作落語。
彼女に見栄を張って車を購入したが、エンジンのお金が足りず、友達に人力で動かしてもらうことに。
彼女とのデートをうらめしそうに眺めながら、一生懸命、車を動かして、ついに力尽きた友達。
動かなくなった車に驚いて彼女が
「エンジン焼いちゃったの?」
「いや、妬いたんだよ」

車が無いと女にモテないなんて、一昔前の発想だけど、サゲがちょっと面白かったっす。


■「壺算」:柳家三三
三三のマクラを初めて聞きました。私が聞くときはいつも、いきなり本題に入るので。
それにしても、早口ですねぇ。でも、滑舌がハッキリしていて、ちゃんと頭に入ってくる。
○川流の噺家さん達も同じくらい早口なんですが、何言ってるかわかんないし、聞いててすごく疲れるんですよね。何が違うんだろ・・・・・呼吸かな。
でも、そんな三三の早口が、突然フッと途切れた・・・・・セリフ忘れたの?と思ったら、
「どうしたんだい?黙っちゃって」
「いや、いま電話が鳴ったんだよ。電源の切り方教えてやんなきゃなぁ」
本題の中で上手に客の携帯を注意したんですね。
今回は本当によく、客席で電話が鳴ってたなぁ(-_-#


■「遊山舟」:笑福亭鶴光
マクラで出てきた高杉晋作の都々逸のインパクトが強すぎて、本題をほとんど聞いていませんでした(^^;
「三千世界の鴉を殺し ぬしと朝寝がしてみたい」

・・・・・要するに、夜明けなんて来ないで欲しいっていう、想いの深さはわかるんだけどさ。都々逸って、もうちょっと洒脱で、その場で楽しむモノじゃない?
マジメ過ぎてコワいよ。こんなのドドイツじゃないよ~(>_<)

あと、マクラで出てきた謎掛けも面白くて。
「麻生太郎と掛けて釧路と解く。その心は・・・・・シツゲンがどこまでも広がっています」

・・・・・だから、本題は聞いてなかったんだってば(笑)。


■「心眼」:橘家円蔵
泣きました。本当に圓朝作の落語は素晴らしい。

盲目の男が、薬師様に願をかけたところ、目が見えるようになった!
しかし、奥さんがとんでもない醜女で、自分は美男だということがわかり、早速浮気をしてしまう。
浮気現場に乗り込んできた奥さんに首を絞められ、意識が朦朧。気付くとそこは自宅の寝床だった。
すべては男の夢だったのだ。
一部始終を奥さんに話すと、奥さんは優しく
「正夢かもしれないから、目が見えるように願を掛けてきたら?」と勧める。
男はとんでもない、と首を振って
「メクラはなぁ、寝ているときが一番、よく見えるんだよ」

この男は、自分の潜在的な欲望を夢で覗いちゃったんですね。でも、それで「足るを知る」ことになったんです・・・・・身につまされる噺だったので、なんだか自分が情けなくなって余計に涙が出ました。


■「干物箱」:林家たい平
マクラでいつもの「飛ぶ鳥を落とす勢いの雨」の話をしたところ、一人のお客さんがヘンなタイミングで笑ってしまい、あとはグダグダ腰砕けの展開に。
・・・・・2年前から同じネタをやっている罰だ(笑)。


■「江島屋怪談」:桂歌丸
怖かった。終わってからしばらく「後味悪いよ~」と思っていましたから。先端恐怖症の友達も、隣の席で身悶え。
粗悪な婚礼衣装を売った呉服屋「江島屋」の主人が、客に呪われる噺なんですが、「呪い」って形で現れなくても、客に不誠実な商売をやっている店は、長くは続かないということですね。


今日の会場は、元、豊島公会堂。すごく古くて、すごく座りにくい席で、終わったあと、友達と二人で「腰が痛い」「お尻が痛い」と文句言いまくり。
そんなわけで、帰りは友達とオイスターバーでクダを巻いてきました(^^;
8月の全生庵の圓朝まつりも、浴衣を着て出かけようと思いますo(^-^)o
by june_h | 2009-07-21 20:35 | 落語会 寄席 | Trackback | Comments(0)