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『テレビ局の裏側』 中川勇樹 著 新潮社

2011年アナログ放送終了と一緒にテレビも消滅・・・・・なんてことにならなきゃいいですけどね(^^;

テレビというメディアを考える上で大事なのは「視聴率」と「スポンサー」。しかし、この二つを揺るがすことが昨今起こっています。

昨今のテレビ業界は、スポンサーからの広告料が激減しています。これは不況の影響だけではなく、インターネットの台頭で「テレビ」というメディア自体の価値が下がってきていることも原因と言われています。

テレビは、不特定多数に宣伝するのには都合が良いのですが、細かいマーケティングには不向きなので、ユーザーを細かく分析・選択できるインターネットに広告料が流れています。

どの局も、高視聴率をあげ、広告料を確保するためにしのぎを削っていますが、製作費を減らさざるを得ない状況のようです。
そのしわ寄せを特に受けるのは、テレビ局の下請けの番組制作会社。
もともとテレビ局員の給与と大きな格差がありましたが、更に厳しくなっているようです。

一方、スポンサーの要求は、日増しに強くなっていますが、それ以前から「スポンサータブー」が想像以上のものだということが分かりました。

ドキュメンタリー番組でも、スポンサーのライバル企業の製品が写ってしまうと、消されたり、入れ替えらられたりすることも。
番組の司会者が「トイレに行くならCM中に」と言っただけで、始末書モノだとか(^^;
最近、リコール問題で話題になっているトヨタ自動車も、潤沢な広告費によってメディアに「口止め」して、ネガティブな情報が流れにくくしていたのです。
視聴率とスポンサーのことを考えるあまり、編集や「仕込み」が度を超して「やらせ」になることも。
テレビの情報って、本当に「オトナの事情」が多くて「ホント」が少ないのね、と、改めて思いました。

スポンサー頼みの財務体質では、番組制作上の制約が大きいため、広告料に頼らないビジネスモデルを模索し始めています。
過去のコンテンツをネットで有料配信したり、「お台場冒険王」のようなイベントを企画したり。

テレビだけではなく、新聞やラジオ、出版など、どのメディアにとっても今が正念場。
10年後、テレビ局は、今とは全く違うことをしているかもしれません。
Commented by rudolf2006 at 2010-03-06 16:57 x
june_hさま こんばんは
お久しぶりです〜

テレビ、新聞というメディアの存在価値を問われるような事件が多数起こっていますね〜。いくら「不都合な真実」でも、ジャーナリズムであるなら、報道しなければならないと思いますが、あまりに偏った情報を垂れ流しているようでは、もう未来はないかもしれませんね〜。

アナログをデジタルにするのも、きっと電機メーカーの要望だと思いますし〜。自動車メーカーと石油産業に関することはタブーだそうですね〜。広告宣伝費が莫大だからだそうですね〜。そういうものとして「見る」もしくは「見ない」でも良いのかもしれませんね〜。
というよりも、あまりにくだらない番組が多すぎますよね〜

ミ(`w´彡)
Commented by june_h at 2010-03-07 11:09
公共の電波を使っているとはいえ、テレビ局は営利団体なので、ある程度スポンサーに配慮するのは仕方ないですが、これほどとは思いませんでした(^^;大人になったらいろいろわかりますけど、子供は全部、本当だと思っちゃいますからね・・・・・。

あと、視聴者側にも問題があるような気がします。
「くだらない」番組が多いのは、それだけ視聴者が求めているのかもしれません。
あと、2時間ドラマの殺人事件と、ニュースの本当の殺人事件を、同列で「楽しんで」しまうようなところがあるんじゃないかしら・・・・・。
by june_h | 2010-03-06 15:28 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)