2013年 04月 27日
「けもの道」 水曜どうでしょうディレクター 藤村忠寿 著 メディアファクトリー
おそらく、彼には
「テレビ局に入るにはどうしたらイイですか?」
「面白い番組を作るには?」
「視聴率を上げるには?」
「楽しく仕事をするには?」
みたいな質問が、いっぱいくると思うのです。
こういう質問に、自分の生い立ちを語りながら答えています。
藤やんが大事にしていることは「場を作る」こと。
『水曜どうでしょう』なら、どうでしょう班の4人が楽しめる場を作る。雰囲気は、カメラ越しに視聴者に伝わってしまうものですからね。
ドラマなら、役者さんが本気になれる場を作る。そうすれば、演技は後からついてきます。
そして、「プロセスを大事にする」こと。
『水曜どうでしょう』は、「どこへ行ったか」という結果は、いつもテキトーで、どうでもいい感じですもんね(^^;
それよりも、どこかへ行くまえの、車内での会話とか、ケンカとか、宿のバカ騒ぎとか。
修学旅行も、「どこへ行ったか」よりも、皆で何をしたかということの方を覚えているものです。
そういう意味で、藤やんは、何が一番面白いかわかっている。
一番、納得する言葉は、
「無駄だと思えることのなかにこそ、ひとのこころを動かすものがある」
『水曜どうでしょう』なんて、無駄だらけですからね(^^;
藤やんが一番大事にしているのは、お金でも視聴率でもなく、人の心を動かすこと。
視聴率を気にして番組を作っても、なかなか上手くいかなかった。
でも、面白い番組を作ったら、視聴率もついてきて、DVDがたくさん売れて、CM広告費よりたくさんのお金が入ってきた。
「基本に徹する」ということなんだと思います。
この本を読んで改めて思いますが、藤やんって適当に見えて、ちゃんと考えているのですよね。
だから、視聴者から、こうしろああしろって言われても、キッパリ「できねえ」って断れる。ちゃんと考えているからブレない。
そして、結構大事だなぁと思う言葉を。
希望というものは、どこかでちゃんと諦める日のためにある