2014年 06月 16日
【映画】フィールド・オブ・ドリームズ
いつ観ても、最初から最後まで、涙出っぱなし。
隣で観ていた友達が
「そんなに泣くトコあったっけ?」
と、不思議がったくらい(^^;
モンタナで農業をしているレイ。
ある日、トウモロコシ畑で「それを作れば、彼が来る(If you build it, he will come)」
という不思議な声を聞き、畑を潰して野球場を造ってしまう。
やがて、数十年前に八百長事件で球界を追われたプロ野球選手のシュー・レス・ジョーが、当時の姿のまま野球場に現れる。
次々と起こる不思議な出来事。
つながっていく偶然の出会い。
そして、最後に「声」の謎が解き明かされる・・・・・。
私は、野球が特別好きというわけではないのですが、この映画全体に流れる郷愁感みたいなものに、涙腺をやられてしまうのです。
野球とトウモロコシ畑。
アメリカの古き良き時代の象徴であり、アメリカ人の心のふるさとであることが、日本人の私でも分かるような気がしたのです。
でも、最近、テレビでもう一度観て、私の涙の理由が郷愁感だけではないことに気付きました。
愛に溢れているんです。
野球に対する愛。
家族愛。
親子愛。
登場人物それぞれが、愛しながらも離れざるを得なかった事情があって、満たされない想いを抱えたまま、ずっと人生を送って。
レイの造った野球場で、それぞれが果たせなかった想いを癒していくのです。
まるで、日本の能のよう。
この映画には、原作の小説に対するリスペクトも感じます。
夜の野球場のシーンも、原作の小説の一文「教会のように神聖な場所」が浮かんでくるくらい美しかったです。
レイと一緒に旅する作家は、原作ではサリンジャーですが、映画ではテレンス・マンでしたけどね。
「ここは天国かい?」
「いや、アイオワだよ」
ラストで、レイが父親とキャッチボールするシーンは、いつ観ても、声を上げて泣いてしまいます。