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「「超能力」から「能力」へ」 村上龍×山岸隆 講談社文庫

作家の村上龍さんと、エネルギーを研究している山岸隆さんとの対談。

「超能力」から「能力」へ―宇宙的な未知の力を身近なソフトウェアに (講談社文庫)

村上 龍 / 講談社


山岸さんは、エネルギーを感じたり、見たりできて、そのエネルギーを利用して人を治療しできたりする、いわゆる「超能力者」です。
でも、一人一人の患者を治療するということには、あまり興味が無いみたい。

薬科大卒の薬剤師で、製薬会社に勤めていただけあって、こうした能力を科学的に研究。
自分が直接、相手にエネルギーを送るのではなく、CDのような媒体にエネルギーを転写して、聞いた人に同じような反応を起こす、というようなことをなさっていたようです。

ちなみに、私も山岸さんが開発した「パパベル」のCDを聞きました。
次の日、なんとなーく体がダルくなりましたね。

いろいろ、エネルギーについて面白い話があって、
「東大寺のある仏像は本体からエネルギーが出ているが、それを写真に撮ると写真から同じエネルギーが出る。しかし、エネルギーがないものを写真に撮ってエネルギーを入れてもダビングできない。」
のだそうです。

病気に関する話も興味深かったです。
「緊張した筋肉にガン細胞を植えつけるとよく繁殖する」
とか。
交感神経優位な状態がずっと続くと、病気になるので納得です。

それから「母性略奪性体重増加不良」。
孤児に見られる体重増加不良らしいのですが、人間に必要なのは食べ物だけではなく、作ってくれる人のエネルギーもなのかもしれません。

その他、治癒する過程で一時的に症状の出る「瞑眩(めんげん)反応」とか、「クラスターが小さい水の方がエネルギーが入りやすい」とか、ホメオパシーを勉強している身として納得できる話がありました。

目に見えない世界を研究している山岸さんは言います。

「科学でも最先端にいる人は分からないことのほうが多い、ということを知っている。最先端にいる人々は、意外と我々に対して理解がある。それよりもセカンドの人たちが駄目。」

本当の科学者なら、頭ごなしに否定しないで「わからないけど何かある」と思うのが、あるべき姿勢ですよね。
Commented by dezire at 2016-03-20 23:09 x
こんにちは。
私も村上隆の「五百羅漢図展」と「村上隆スーパーフラットコレクション」を見てきました。村上隆の作品のスケールが大きいだけでなく何層にも刷り重ねられた色彩感と密度。羅漢たち異形の霊獣たちは昔の五百羅漢的なものからアニメ的なイメージも入り交じり、膨大な視覚情報の嵐に圧倒されました。画結局何を描きたかったのかはわかりませんでしたが、巨大な画面から伝わってくるオーラに私の五感が共鳴してきて、画家の意図が分らなくてもアート鑑賞を楽しめる、まさに現代アートとはそんなものだと村上隆の作品を見て感じました。そのような斬新な発想が、スーパーフラットコレクションに展示されていた日本文化に属するものから全く異質のアニメキャラや日常のごく平凡なものなどから発しているというのは、村上隆の貪欲ともいえる展開力と連想力にきいんしているのでないかと思うと、やはり村上隆は現代の巨人だと改めて感じました。

画家の意図を理解するアートから五感で感ずるアートに変革した、美術史に巨大な足跡を残した巨匠画家についてレポートしてみました。現代絵画やアートを理解する上でご参考になると思いますので、ぜひ覗いてみてください。
Commented by june_h at 2016-03-21 12:23
>dezireさま
コメントありがとうございます!
でも、私の記事は村上隆さんのではなく村上龍さんのことについてなのです。「村上」違いで失礼しました(^^;
by june_h | 2016-02-22 21:15 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(2)