四月大歌舞伎 『魚屋宗五郎』@歌舞伎座

新皿屋舗月雨暈(通称:魚屋宗五郎)
■「芝片門魚屋内」の場
■「磯部屋敷玄関」の場
■「磯部屋敷庭先」の場

・魚屋宗五郎:中村勘三郎
・召使おなぎ:中村七之助


まさにまさに、中村勘三郎ワンマンショー!といった趣。

勘三郎が演じるのは、酒癖が悪くて禁酒している男。妹の死をきっかけに、香典の酒に手をつけてしまい、とうとう酔っ払って妹の奉公先に押し入ります。
圧巻なのは、酔っ払っていく過程。最初は遠慮がちに杯で飲んでいたのが、鉢で飲むようになり、ついには樽を抱え込んで飲み干してしまいます。言い訳しつつゴクゴク。悪態つきつつグビグビ。そしてとうとう立派な酔っ払いの出来上がり。
勘三郎の動きは「酒を飲む」というより「喉が酒を吸い込む」ように見えるんです。どんどん酔っ払っていく勘三郎の一挙手一投足に、観客が沸きます。
その辺の酔っ払いは、酔いが深くなるほど不快感が増しますが、勘三郎の宗五郎は、飲めば飲むほどどんどん魅力が増していくんです・・・・・(^^;;;私も芝居であることを忘れて「そんなに飲んだらタイヘン!」とか思いつつ、宗五郎がお屋敷に乗り込んで行くところでは「行け行け!ヤレヤレ!」と応援する始末。
ああ~、私もついに、酔っ払いに甘い日本人になってしまった(^^;

酔っ払いに甘いのは私だけじゃない。乗り込まれたお殿様も、暴れる宗五郎の胸の内を聞いて、短慮で妹を殺したことを詫び、見舞金まで彼に贈ります。
武士の屋敷に押し込むなんて、お手打ちになっても不思議ではないのにね。昔は身分の上下がハッキリしていたから、普段は表向きタテマエしか話せない社会だったけど、お酒の力を借りれば、ホンネを話すことが許されたんでしょうね。それで、身分制度のギスギスを、いくらか解消していたのでしょう。この芝居を見てなんとなく、日本人が酔っ払いに甘いワケがわかったりして(笑)。

それにしても七之助さん、女形で化粧をすると、お母様ソックリですね(^^;
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Commented by rudolf2006 at 2007-04-14 15:53 x
june_hさま こんにちは
いつもコメント、ありがとうございます。

「魚屋宗五郎」では、今は亡き、中村翫右衛門(前進座)、中村梅之助のものが、とっても良かったと思っています。私にとっては、勘三郎というと、先代のことを思い出してしまいます。これは仕方がないことかなって思ったりもします。中村屋の舞台は結構観ました。晩年は、初代吉右衛門の当たり役をやっておられたですよね~。懐かしいです。

ミ(`w´彡)
Commented by june_h at 2007-04-15 09:35
rudolf2006さま、おはようございます!
先代の勘三郎も、大変な名優だったと伺っております。現在の勘三郎さんは、これからどんどん大きくなっていくのだと思います。コクーン歌舞伎も見たいんですよね~(^^)
by june_h | 2007-04-14 14:17 | 歌舞伎 鑑賞 | Trackback | Comments(2)