2009年 03月 21日
「死体が語る歴史-古病理学が明かす世界-」 フィリップ・シャルリエ 著 河出書房新社
でも、大抵は骨しか残っていないので、水頭症とか関節炎とか、骨の病気はわかるけど、肉や内臓の病気は、記録に頼るしかないらしい。そういう意味で言うと、エジプトのミイラは、肉もちゃんと残っているので、研究材料としてはもってこいのようです。
近世に入って解剖が盛んになると、検体を求めて、死体売りが横行したり、墓荒らしが続出したり、挙句の果ては、自分の亡くなった息子を解剖したり・・・・・。
しまいには、墓場で死体の奪い合いが起こり、殺人事件まで発生!・・・・・これがホントの「ミイラ取りがミイラになった」・・・・・ってシャレてる場合では無いですが、いま流行りの「おくりびと」の納棺師が聞いたらどう思うでしょう。
それにしても、中世ヨーロッパって、残っている街並みや美術品はキレイですけど、残っていないものはキレイじゃない(^^;
皆、お風呂に入らなかったし、トイレもなかったし。衛生面とか臭いとか、あんまし想像したくない(^。^;
肖像画で美しく気取っている貴婦人達も、多くは寄生虫症に悩まされていたそうです(^^;
フランス国王の愛妾の遺体から水銀が検出されたときも「毒殺か!?」と騒がれたのですが、どうも寄生虫の治療で、薬として飲んでいたものらしい(^^;;;
今は、衛生面に気を遣い過ぎて、アレルギーだのアトピーだのが多いですが、なかなか人間、病気とは縁が切れないようで・・・・・。
ホメオパシー的P.S.
古代ギリシャ・ローマの記録を分析すると、ハンセン病の衰退期と結核の繁栄期は一致するそうです。ソーラは元々、疥癬じゃなくてハンセン病だったこと、結核マヤズムはソーラマヤズムから生まれたって言われているから、何か関係があるかも!?
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