2009年 03月 31日
「ユッスー・ンドゥール 魂の帰郷」 ピエール・イヴ・ボルジョー 監督
たまたま時間ができたので観に行ったら、上映最終日でした(^^;ギリギリセーフ。
最初の方は、ゆるゆるで、ちょっと退屈な感じでしたけど、だんだんゴスペルだのジャズだのが出てきて、面白くなってきました。
でも、これはライブじゃなくて映画なので、曲が途中でブツっと切られて「えー!?もう終わり?もっと聴かせてよ」と思うことが多かったです・・・・・しょうがないですけどね。
彼は、元々、セネガルの部族に伝わる音楽や思想を伝承する家系に生まれたので、小さいときから音楽に慣れ親しんでいたようです。だから、歌うのも、リズムを取るのも、血でやってる感じ。
同じ物を食べ、同じ物語を聞き、同じ歌を歌いながら共に生活する。歌うことで、時間と空間を越えて、遠い先祖や遠くに住む人と、想いを共有して一体になれる。歌は生活であり、喜びであり、墓標である。彼の音楽を聴きながら、そう思いました。
ルーツを辿りながら、奴隷として売られ、虐げられた先祖達の悲しみや苦しみを歌う歌が多いのですが、彼自身の歌声は、すごくあたたかいバイブレーションを持っていて、聴いている私も、とてもあたたかい気持ちになれました。
特に、セネガルでの日常的な風景を歌った曲、うまく言えないけど、とても温かくて目頭が熱くなりました。
この曲に出会っただけでも、この映画を観た甲斐があるというものです。
終わった後は、優しく抱き締められているような、不思議な幸福感に包まれて、しばらくホーっとなってしまいました。
帰りの電車では、ケータイしたり、本を読むのが惜しくて、しばらく余韻に浸っておりました。
DVDが出たら欲しいですね♪
観ることができて良かったです。
<関連リンク>
「ユッスー・ンドゥール 魂の帰郷」(映画詳細、映画館情報)
感動できたのは、良い意味でプリミティブだからなのかしらん、と、私は勝手に思っています。
彼のルーツを辿る旅は、必然的に、奴隷にされた先祖の想いを辿る旅でもあるんですが、子孫たちが悲しみをいつまでも背負っていかなければいけないところに対して、私は悲しかったです。
情報ありがとうございます!私も早速・・・・・うふ。