2010年 07月 30日
「グルメの嘘」 友里征耶 著 新潮社
グルメライターは、基本的に、取材費を払わないんだそうです。要は、取材先の「おごり」で「タダ食べ」「タダ飲み」です・・・・・取材先からお金をもらっている時点で、ライターが書くのは「記事」ではなく「宣伝」になるじゃないですか(-_-;
そんなわけで、「グルメライター=お店のヨイショライター」になってしまうわけです。
この状態は、お店とライターの癒着を生みます。
お店のシェフの経歴詐称はよくある話。「有名店で修行していた」と言っても、タダの皿洗いだったかも(笑)。ライターの経歴まで「脚色」している場合も。
使っている食材も、本当かどうかは、素人や一見さんには、なかなかわからないものです。
メディアの掲載は、良いことばかりではなく、弊害も生みます。
やって来るのは、多くが一時的なミーハーな客。一度に押し寄せ、あっという間にいなくなります。その間、常連客に対するサービスが悪くなってしまいます。
サービスを落とさないために、メディアに絶対出ない方針を取っているお店もあります。ミシュランガイドは、京都の老舗にことごとく掲載を断られたため、強引に「許可無しでも掲載する」方針に切り替えたんだそうです(^^;
私もネットで美味しいお店を調べていて、テレビで何度も取り上げられている中華料理屋さんのユーザーレビューがボロクソだったり、実際行ってみるとガッカリだったりなんてことが何度もあります。
私がお店に望むことは、入って、注文して、食べて、美味しかった!と、ストレス無く出てくるだけ。
でも、不潔だったり、店員が横柄だったり、値段の割に味は・・・・・だったり。「ストレス無く」っていうお店は、実は難しいことなのかも。
時には、「温厚」な私でも、「こんな店潰れてしまえ」と呪ってしまうことも(爆)。食べ物の恨みはオソロシイですよ!
メディアで紹介されても、お客が来るのは一時だけ。それからが勝負です。
私がわざわざ呪わなくても、お客さんを喜ばすことができないお店は、やがて、メディアからも店舗自体も消えていくでしょう。