突然ですが、私は「外見が良い」ってのと「色気がある」ってのは、完全に別モノだと思っています。
顔かたちは良くても色気の無い人は多いし、逆に、外見はそうでもなくても色気を感じる人がいるわけで(←エラそう)。

お笑いの男性で言うと、前者はチュートリアルの徳井で、後者は千原兄弟の千原ジュニアなんです(ちなみにキムタクは、私にとってはどちらでもありません(爆))。
千原ジュニアの声が聞こえてくると、私はヨダレが出るテレビを見ずにいられないのです(笑)。
「きっとその色気は、キケンな香りだネ」と妹。
よくわからないけど、このエッセイを読んで、彼の「色気」がどこから来るのか、わかったような、そうでないような・・・・・。

14歳 (MouRa)

千原 ジュニア / 講談社


この本では、家に引きこもっていた14歳の1年間が語られています。

有名私立中学に入学したものの、鋭敏過ぎる感性と、型にはまらない意識が強かったために、受験一色の学校の雰囲気に馴染めず、不登校に。
自分の部屋に鍵をかけて閉じ籠り、煙草を吸いながら、テレビの「砂嵐」の中の「虫」と戯れる日々。

「常識的」な母親は、彼が理解できず、暴れる息子を恐れて、彼に出す食事に精神安定剤を混ぜていた。
父親は、母親よりも息子を理解していたかもしれないが、その事をうまく伝えられなかった。

どうしようもない苛立ちばかりがつのって、壁の穴と煙草の吸殻ばかりが増えていく。母親の疲労はピークに達し、離婚を口にするようになった。

そんなとき、祖母が彼を旅行に連れ出した。
「人より正直なだけで、何も変わってないのにねぇ」と言う祖母に、彼は安心して久しぶりに熟睡する。このことをきっかけに、少しずつ学校に行けるようになった。
やがて、吉本興業の養成所に通っていた兄とお笑いを目指すため、高校を中退し、大阪へ向かう・・・・・。

読んでいて「この人は、ちゃんとサナギをやったんだなぁ」と思いました。
思春期は、人によってそれぞれ何らかの葛藤が顕れるもの。苦しみながら自分と向き合い、大人になっていく。
今は、そういうのが無いまんま、年だけ取る人も多いからねぇ・・・・・。

文章も挿絵も印象的。
短くて簡潔な文だけど、鉛筆削り用のナイフを所持していただけで「危険だ」と決めつけられ、先生にボールペンで頭を刺されたとき
先生。僕は誰もあのナイフで傷つけたりしませんでしたよ。
先生。人を傷つける人間はこうやって文字を書くための道具ででも傷つけるんですよ。

ドキっとしました。

挿絵も本人によるものだと思いますが、シンプルな線だけど、何か「くる」ものがあります。

この本を読んでいて、私と母のことを思い出していました。

母は、12歳の時に実母を亡くし、父親が再婚したりして不安定になって、ちょうど千原ジュニアと同じくらいの年に、同じくらいの期間、学校に行かなかったんです。

私も不登校にリーチがかかっていたことがありました。今にして思えば、学校でかなり理不尽な目に遭っていたからなんですが、不登校にならなかったのは、母親にこう言われたからですね。
「行きたなかったら行かんでええで。私も行けへんかったから」
「行かなきゃいけない」わけでなくて「行かなくていい」ってわかったから、それだけで気がラクになったのを覚えています。でも、だいぶ大人になってから、結局引きこもったんだけど(^^;

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by june_h | 2009-12-26 14:54 | 本 読書 書評 | Trackback | Comments(5)